はじめての一人旅 その十 〜台北国際花博(五感的庭園)〜

続き。

そしてドキドキしながら「エコ・アジア・五感の庭」へ。

どんな庭なんやろう

内容については、ママから説明全然聞かされてなかったし
先入観なく見たかったから私も聞かんかったし……
でも
めっちゃがんばってるのは感じてたから
軽い気持ちでは踏み込めんというか何というか。
まあ、なんせ緊張した(笑)


そして……






…写真載せようかと思ったけど、やめた。
ぜひ生で見に行って「感じて」ほしいから。


五感的庭には
なぜか他の庭より人がたくさんいたんです。


何故??


遠目から見てると、正直他の庭のようなパッと見の派手な奇抜さもない。
なのに、どうしてあんなに人が群がっているんやろう。

一歩一歩近づき、庭に入ってみて


その答えがわかった。




この人
「作品」じゃなくて
正真正銘の
「庭」をつくったんだ…!




そう。
花博会場を歩きまわって疲れた人を癒すための、

まさに「庭」なんやわ!!

だからこんなに人がいるんやわ。

そしてさらに注意深く見ていると、みんな滞在時間が長いんですよ。
写真撮って、さあ次へ移動!って感じじゃなく
写真撮り終わっても、なぜか居座るの。
その理由は二つ。

ひとつは、発見すると嬉しくなるような小さな仕掛けがいくつもちりばめられてて、それを探して楽しんでるから。
もうひとつは、腰を落ち着けて、ほわ〜んとリラックスできるような空間があるから。



(私の解釈が間違ってなければ)
目立ったもん勝ち的ムード漂う中、こういう庭にしようと決めるの、ものすごい勇気がいったやろうな。
……ある意味、なんて大胆な挑戦!

(私の解釈が、合っているかはわからんけど)

膨大な数の庭の中で、人目をひくように、とにかく派手にすることも出来たやろうに
一見とてもシンプル。(しかし一歩足を踏み入れると、次から次へと発見が……ほんまに奥が深い!)

「五感の庭」は
徹底的に「その庭を訪れる人のために」考えられ、創られている庭なんだ。
どうだ、すごいだろう!的自己主張「自分のために」ではなく。

と、言いつつも
これは実はものすごく高い技術力が盛り込まれてるな、と感じた。

名前のとおり 「五感」で感じて癒されるように
緻密に緻密に計算され、細部の見えない部分まで仕掛けが施され、創られてるんやろうな、と。
「見えない部分にまで気を配る」っていうのは日本人の美徳やと思うし。

「自己主張、自国の主張は、あえて見えないところに、そっと。」
そんな美学を感じた。

(全部、私の勝手な解釈やけど 笑)
でもきっと合ってると思う。

私は素人やから、そのからくりはわからんけど
でも「気持ちいい」ということはわかる。感じる。


なんかめっちゃ心地好いねん 居心地がいいねん
この庭にいると、癒されるんですよ。和むの。
庭に居たみんな、そんな顔してた。

優しかった。




ああ、そっか…
「庭」って、そもそも、そのための場所だもんね。

ホッと一息ついたり、ぼ〜っとしたり
家族や、遊びきてくれた友人とおしゃべりしたり。
大切な人と大切な思い出をつくるための場所。



ママは「庭」をつくったんだ。


ここまで自我を捨てきるとは
同じアーティストとして、ぐうの音も出らんかったと同時に
母を心から誇りに思った。
個人的に一言いいかな、


「うちのママ、最高!!」


☆キナコ☆

by kinako6969 | 2011-02-13 05:03