邦楽キナコ録4 【女流名家長唄大会】

1月最後の日は大冒険な1日でした。座右の銘は「人生は冒険だ!」ども。キナコです。
今回の冒険の舞台は、日本橋!(初) 三越!!(初) そして
女流名家長唄大会だっ!!!(初)  

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【注意。】
今日の日記、めっちゃくちゃ長いです!!!!!
覚えたこと、感じたこと、すぐ言いたがる、ぜんぶ伝えたがる私は、
やっぱり「野暮」ですかね、師匠(笑)


暑苦しいやっちゃ、キナコw

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先日の仙波会のお稽古の際に、明日こんなのやるよ。唄がいっぱい聴けるよ。しかも出演者全員女の人だよ。
と教えてもらい、このタイミング(前の日記参照)、今のこの気持ち、、、うん!唄を聴きたい!観にいく!!と即決。


長唄は、正式には「江戸長唄」というそうですね
江戸で生まれ育ったから♫
ああ楽しみだ(*^^*)



とはいうものの、やらなくちゃいけない事がいろいろあったので、11時の開演から観るのはあきらめ
昼過ぎまでは集中して、そのいろいろを終わらせた。
漲ってる〜 キナちゃん〜♫

そしてお風呂入って、井の頭うどんで腹ごしらえして
さあー!いざ!日本橋へ*\(^o^)/* 目指すは三越劇場!


日本橋、じつは初上陸でして(ちなみに三越も入った事ない)
ほうほう これは【キナさんぽ日本橋編】だな〜
なんてのほほんと電車に揺られてた私。

半蔵門線から地上に出た瞬間。


圧倒されました。


なんやろう、なんやろう、この感覚!
「都会」って表現じゃなくて、、、ほんま「圧倒」された。

あきらかに今まで味わった事のない、場所のオーラ。
浅草ともまた違う、存在感と説得力。

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てかこんなんリアルグランゼドーラやん!!
ぐはっヽ(;▽;)ノ

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そして三越へ。

どん!!

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どどーーーん!!!

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わからんけど「デパート」が日本国民の憧れだった時代の匂いを、一瞬感じた。

内装も、宮殿?みたいな。。絨毯ひいてあるフロアあるし。
ただキレーっていうより、そう、気品と色気がある、みたいな。
ああ ちょっと重めにお洒落してきて良かった(笑)
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いよいよ三越劇場到着。
ここもフロアに絨毯、天井にシャンデリア、といった外観。
でも重い扉を開いて中に入った瞬間、ガラッと空気が変わった。

わっ、、、、、、!!

赤と黒と金の、 凛とした、その世界。

さっきまでが物凄い格別のソースなら、こっちは物凄い格別の醤油。

ちょっと記憶のままに、描いてみた。

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うーん。 なんかちがうw 軽っ。

でも配置は合ってるよ!

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【下】左から太鼓(たいこ) 大鼓(おおつづみ) 小鼓(こつづみ) 笛

ザ・「お囃子」です。仙波師匠はこの「邦楽囃子」のお家元で、私が今 お稽古で習っているのは、太鼓(※ 曲は長唄じゃなくて祭囃子ですが)
この日も仙波流から、仙波宏薫さんと仙波宏多さんが、出演されてました。( お稽古場でお会いした事はない )
とにかく、仙波流の方々や、自分が実際に習っている楽器が出てくると、やっぱ特別嬉しい(*^^*)
鼓、、、ほんと、魂もってかれるような、独特な魅力。はうう
笛、、、あの濡れたような甘美な音色、お稽古の時もウットリ


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【上】 左から唄 唄 三味線 三味線
(絵には入らなかったけど、3人ずつだったり、4人ずつだったり、な編成もありました。逆に囃子がいない編成とかも。)

それぞれ舞台の中心にいる人が首席奏者で、「立唄」「立三味線」というそうです。
で、唄は左に 三味線は右に向かって「脇」の奏者がふえてゆく。「二枚目」「三枚目」「四枚目」といったふうに。
で、1番端の人は「止め(留め)」というそうな。

この「立唄」「立三味線」のお二方が、もう圧倒的で、なるほどー!首席ってやっぱ凄いんだなー!!!って思った曲がありました。( 個人的にそう感じた )
それは「新曲浦島」という、曲自体、力強いというか何かとても、でっかい幹のような迫力があったし
とにかくそのお二方の存在感が、凄かった。
とくに、立唄の方、独特な凛々しさと、ハスキーで、ジワッとした、濡れたような、でも、とても張りのある、唄声で。
すごくすごく胸にくる、ズコーーーンと、、、
会場1番後ろで観ていた私のところまで、ズコーーーンと、まっすぐ飛んできて。
もう一度、お聴きしたい!!あの唄声!!!!


やっぱり私は、歌い手やから、
やっぱり、歌が、唄が、いちばんいちばん、好きなの。
好きというか、私自身なの。
いい唄を聴けて、、、悔しいやら嬉しいやら胸が熱い。


おまけ話。
唄の人が扇子を持ったり置いたりするのは、唄う合図だそうで、唄う時に扇子を持つ。そうな。



さて、次に三味線。
今日は三味線にもいっぱい心奪われた。
三味線といえば、私が1番に浮かぶのはやっぱ、
はなわちえちゃんの、突き抜ける迷いなき風のような津軽三味線(大好き❤️)  
それと昨年ライブ観に行かせてもらったAUN-Jクラシック・オーケストラ の尾上秀樹さんの、色っぽくて妖しい、まさに猫の気配を感じる中竿三味線。

長唄に用いられる「細竿」三味線は、そのどちらとも違って
これがねえ、、、もう、、、なんていうか、、、水!!!
終始、すごい気配。 いきもの。
楽器じゃなくて、いきものみたい。
梅雨の、しとしと降る、生温い小雨の中にいるような。

特に「水の怨」という曲は、三味線が ぴちょん ぴちょん、、、と聴こえる。そこへ笛が あやうく揺れに揺れて、、、
本当にこわかった。鳥肌がバッサー立った。
極めて印象的でした。


さてさて。
更に参りますよ、感想戦w
私が1番ズキュンときたのは「雨の四季」という曲でした。
しっとり始まり、うっとり聴いてたら、いきなり

「デ〜ロ〜デ〜ロ〜〜 お〜〜で〜〜ん〜〜」

ん?
いま、もしかして、 
おでん   って言った????

客席から笑いが。あ、やっぱ おでん って言ったんや!!!
そこでガラッと場面が変わって、民謡のどんぱん節みたいに、
各地の名産品を唄いあげてって、おもしろかった!!!

で、客席はみんな笑って温度上がってるのに、眉ひとつ動かさず、淡々と唄い上げてゆく、涼しげな唄の人達。
おおお これか これが師匠の言うてた「粋」ですよね!!?

私、無理やな〜 ぜったいニヤけてまうよ 唄いながらwww


「坂のはるあき」や「紅葉詣」も、これまた見えてくる景色が、ちがってて、こう、 華やかで、素敵でした。
おっぺけぺっぽ ぺっぽっぺ〜♪( やっぱりこういうフレーズに反応してしまうキナコww)

「神田祭」という曲では、太鼓の方が、一瞬サムライスタイルで叩いてはった。あれはどうしてやったんやろう???
今度、師匠に聞いてみよう。

「外記猿」は、どうやら猿回しのお話かな
この曲の三味線のフレーズ、そうとう、私のツボ!
ド頭からハート掴まれた!!

逆に「お七吉左」は、唯一お話を知ってたから、ワクワクしてたんやけど、ん、、む、難しかった、、(汗)
派手というかバキッと激しい感じをイメージしてたんやけど、いや、グッとおさえたおそろしさというか。
私にはまだちょっと早い気がした(笑)

あとね、私
緞帳(どんちょう)が素敵だなーと思った。
緞帳がサッと上がり、曲が始まる
緞帳がサッと降りて、曲が終わる。
あの感じもね、それこそ、粋。だなあ。
颯爽と過ぎ去る風ほど、むしろ残り香を感じる、そんな感じ。

と、このように、ただただ単純に、好奇心と、個人的好みで、
勝手に楽しみながら、堪能させていただきました(≧∇≦)!

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残念ながらここで、帰らなきゃいけない急用が出来、結局たった9曲しか観れなかったんやけど、ほんと、楽しい!!
また観にいきたい!次は最初から最後まで(今日は全22曲) またいろんな曲を聴きたい(≧∇≦)

邦楽に限らず、どんな音楽、どんなジャンルでも
なにか1曲でも好きな曲が出来ると、とたんに楽しくなるし、さらなる興味も湧く。 キナコの場合はね!



帰る前に。。。
泉さんに「ちゃんと楽屋ご挨拶に行くんだよ〜」と昨日言われていたので、ドッキドキバックバクしながら、楽屋へ。
(※ この日、仙波師匠は不在 )


な、なんてご挨拶したらいいんやろう?
えーと、 私はキナコと言いまして、昨年9月に仙波流に入門した、シンガーソングライターでして、、、
えーと、その、あなたさまの、いいいいもうと弟子デス、、

それ以前に、楽屋は黒い和服姿の粋な女性の方達で溢れかえっていて、見つけられない 、、、

もじもじウロチョロ もじチョロ
意を決して話しかけた、洋服姿の方が連れていって下さって
仙波大明さんという男性の方にご挨拶できました。
(女性の方達はちょうど、買い物に出てはったそうで)

めっちゃ緊張した。久々に、ドモリが出た(笑)
でも、とてもとても優しい方でした(*^^*)

2/13に、今度は国立劇場で【女性名家舞踏大会】があって、その時また楽屋へ、いらっしゃいね、と言って下さいました。
今度は踊りも観れる! きっと華やかやろうなあ〜!
「雨の四季」もあるやん!わーい、デロデロおでん*\(^o^)/*
そしてついに仙波師匠の邦楽の舞台でのお姿が観れるーー!!

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2/13は私自身、中野坂上bar Ajaで、昭和歌謡ライブなので
昼の部を見て、そのまま漲ったまま、Ajaへ直行するのだっ!
はうう楽しみ!
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帰り道。
一度ここまで上がったテンションは容易には下がらない、
そして自分の欲求を我慢できないのが、この私。野暮?
なんか、なんでもいい、触れたい、邦楽に。ハァハァ
で、日本橋の帰り、バタバタ神保町に寄って、この本を購入。

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歌舞伎の裏方 がメインの本!
囃子方や長唄のこと、楽器の名前とか、立ち位置とか、しぐさの決まり事とか、由来とか、まさに今知りたい事が、いっぱいいっぱい載ってる!!

あー これ師匠も言うてはったなー!えへへ
あー あれはこういう決まりやったんやー!へええ
電車の中で本にかぶりつき。夢中。


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そうそう!
扇子も買いました。
今日の記念に三越で。
もちろん立唄さんに憧れてww
ちょっと背伸びなお買い物。ところがだね

なんと、、、
これが、、、
ほんのり奇妙なお買い物になりまして。。。。。。

(チ〜ヒ〜〜 ドロドロドロドロ、、、)


いちばん安い2500円のコーナーの中から
ふと手にした1つが、子猫がぽつんと描いてあって。
ピン。 あ、これ。これがいい。

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で、
会計に持っていくと、係の上品なお姉さんが   
ピタッ と止まって


「あの、、、これ、、、、どこにありました、、、? 」
「え、、2500円のコーナーにありましたけど、、、」
「そうなんですか、、、」

不思議そうに、しげしげと、その扇子を見る3人のお姉さん達。
(こんなのありましたかね?)(いや、見た事ないです) ( こんなの初めて見ました)(これって、、無地のシリーズのやつですよね)

ビミョ〜な空気が漂う(笑)

でも私はそれが欲しかったし、急いでたから2500円+消費税を払って、三越を後にした。
お姉さん達は、最後まで、不思議そうな顔していました(笑)


ふふ

壁掛けの幽霊の話じゃないけど、
私の扇子の猫も、そのうち出てくるんじゃなかろうか
出てきたら遊ぼうね(*^^*)

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と、まあ
最後に不思議なおまけつきの、
なんともゴリッゴリな大冒険の1日でした!!!
ありがとうございました!!

ここまで読んでくれた貴方も、ありがとうございました!(笑)


2月の「キナコ」の活動は、
バチッと頭のチャンネルを変えて
濃厚なライブ4本と、依頼されてる楽曲提供のお仕事に集中!!
漲ってる〜キナちゃん〜♫

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全身全霊で吸収したものは全て、
私のカタチにして、全身全霊で放出する!!!
やっるどーーー*\(^o^)/*


★KINAKO★

by kinako6969 | 2016-02-01 01:02