邦楽キナコ録5 【女流名家舞踏大会】

はいっ!キナちゃんの邦楽冒険記のお時間です(笑)  
どうしてこんなに邦楽に魅かれるのか、その理由が、ちょっとずつ、わかってきた気がしました。
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2月13日、梅の花がきれい。春よ、こんにちわ

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この日、夜はキナコ昭和歌謡ライブ、その前にお昼から【女流名家舞踏大会】を観に行かせてもらいました!
先月末に観た【女流名家長唄大会】に、踊りが加わり、更に華やかでドラマチックだよとの事で、
うきうき早起き〜♫
好きなコトのためなら、朝早く起きれる私(笑)
体は正直ですw



今回の会場は半蔵門の、ザ!国立劇場!!

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駅降りた瞬間から、カーッ、気分があがるね!

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中に入って更に、カーッ!たまらんねこの感じ!
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またお土産、買っちゃった(自分へのw)

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満員のお客さん、着物姿の方がやはり多い。
いろんな模様、いろんな色、サラッと着こなしてらっしゃる。粋だ。


演目が会場各所に貼ってあるんですが、
女流名家長唄大会の際、1番好きだ!と思った「雨の四季」もあるよー(≧∇≦)
こうやって好きな曲や知ってる曲が出来てくると、音楽はジャンル問わず、より楽しくなってきますね。

踊りがあると、脳裏に浮かぶ情景は、一体どんな風に変わるのかな〜
デロデロおでん〜〜のシーンはどんな踊りなのかな〜  ってね。

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織本卓ちゃんと遭遇。
彼はタブラ奏者で、カルガモーズのメンバー、
そして同じ日に仙波流に入門した兄弟弟子です。


さあ、いよいよ中へ!!

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ふおおおおおおおおカッコいいいいいい
左側、縦にのびる道がいわゆる「花道」ですね!
緞帳は、演目ごとにさりげに変わってたんですよ( どういう仕組みになっとんやろか) 

さあてさて!
舞踏大会、はじまりはじまりー!
特に印象に残った演目を、私なりにレポ(*^^*)
「長唄」とか「一中」とか、題名の前についてるのは、いわゆる「ジャンル」だそうです!
※今んところ、違いがよくわかんなくて、
こうかな?こういう違いかな?っていう予想で書いてます。
もちろん勉強していくけども、邦楽初心者の正直な感想で書きたいので(*^^*)  

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長唄【雨の四季】
私が観た一曲目は、前述の通り、長唄大会で1番胸に残った、雨の四季。デロデロおでんです。

はあぁ、、、やっぱり好き!雨の四季(*^^*)
題名の通り、春夏秋冬それぞれの雨が、心の毛穴に染み込んできて、潤う。気持ちいいんだあ

踊りは予想よりずっとずっとコミカルで、なんていうか男性的な活発な動きも多くて楽しい!
扇子をこう、パタパタとあおいで(たぶん)魚を焼いてるシーンだとか、
神社かな?お寺かな?をお詣りしてるシーンだとか、
鐘を鳴らす仕草と共に、実際にゴーンと鐘が鳴ったりしてね(という事はお寺かな?)
変な言い方、落語的なパントマイム的な感じ!

夏祭りのシーンかな、ひょっとこやおたふくのお面をかわるがわる付けて踊ってたり!
なんともハッピーで、ユニークで、とにかく笑顔にさせてくれる演目です。

なんだかね、、、江戸の町にいる気分になれたよ(*^^*)  
確かに「踊りが入ると、華やかで楽しい」し、
そのお話の世界が、より鮮やかにうかぶ気が、情景が見える気が、しました。

囃子方も、長唄大会の時よりゴージャスで迫力あった!!
なぜなら舞台の上だけじゃない、舞台袖からも音がするの。いろんな音が♫  
上手と下手、サラウンド〜♫♫

この舞台袖の話は、後ほど。





一中【都見物左衛門】
「一中」というジャンル
緞帳が上がると、目に飛びこんできた舞台のセットがガラッと違ってて、それだけでまたテンションが上がる。
しかも冒頭、踊り手の人も、台詞を!!!
うわあ  うわあ  好きな感じだ(≧∇≦)
賑やかな感じの曲だったけど、とちゅう、ふと笛と踊りだけになるシーンがあって、なんともグッときた。印象的だった。
こういうシーンが言わゆる「くどき」ってシーンなんかな?

こんな風に
場面がくるくるとかわる。
風が、強く吹いたり優しくそよいだり、止んだりするように
一定じゃない、縛られてない、生き物みたいな、芸術。

そこが
私が邦楽に魅かれる理由の一つかもしれない。 





地唄【名護屋帯】
なんとも印象的だった演目。
緞帳が上がり、踊り手さんの半後ろ姿が見えた途端に、ドクンときた。
い、、、ろっぽ、、、、い!!
病んだ色気というか、首!首の角度!!!
その人の、ほんとうに小さな動き、指先一つ、目線一つが、空気を揺らす。うわぁ、、、
演奏は、三味線弾きながら歌ってる方と、胡弓の方のみ。
女の情熱を、音にしたら、まさにこんな感じだろうなあ。。汗がにじむ。
卓ちゃんが教えてくれましたが、この演目は「想い人に会えずついには、恋の病に落ちていく切ない女心」を詠っていたそうです。
わかる!わかります!知らんで見てた私にも伝わってますヨ!!凄いっ!芸の極み。。





長唄【二人椀久】
昼の部最長の29分間の演目。
舞台中央にはでっかい松の木。
唄方4人三味線方4人 囃子方5人。
心の中で「ヨッ 待ってました!」そう、舞台上に、仙波清彦師匠登場なのです*\(^o^)/*
普段はお目にかかれない紋付袴姿!!師匠かっっこいいっ!!ドキドキワクワク

しかも師匠の小鼓から物語はそっと始まった。
ぽん、、、、、ぽぉん、、、、、、ぽぉぅん、、、、、   引き込まれる。

そして花道から、なんだか流浪な感じの男役の方登場!  ふぅおおお

さらに舞台中央から、奈落がせり上がり、なんとも雅なお姫様登場! グハァァア

花道や奈落を使った演出は、初心者でも「キターーーー(≧∇≦)!!」感バリバリ。アガリます!

どうやら男女の話みたい。
前半はその様を、じっくりと見せられ、なんともじれったいような、色っぽい気分になる。
そして後半! 師匠が小鼓を再び手に。ぽん!!
躍動感あふれる鼓の掛け合いと、見事にシンクロした二人の踊りに、心が躍る。
男が扇子を真後ろに投げ、お姫様がパッと取るシーンは、思わず拍手。
めくるめくくるくると魅せる2人の踊りはなんとも軽やかで華やか。
最後は、後ろ髪ひかれる感じの余韻を残し(この2人は結ばれないのかな、、?) 緞帳が下りる。
29分なんて、あっという間ですね(*^^*)
物凄い見応えだった!

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時間はあれよあれよと過ぎ、
そろそろ自分のライブの入り時間。
卓ちゃんと、緊張しながら楽屋挨拶へ。
すると仙波師匠が
「今すぐ出なきゃいけないのでなければ、次の演目まで見ていったら?  よし、ついておいで」と。

なななななんと、舞台の袖!!!
つまり舞台の裏側を見せて頂きましたヽ(;▽;)ノ ウッヒョー!!!
客席側から見ていた時は、音だけが聴こえてきてた囃子方の部屋
6畳くらいのスペースに、所狭しと、たくさんの鳴り物、大太鼓まである!!
御簾ごしに舞台を見ながら、仙波師匠の「ヨッ!」と掛け声で囃子方の皆さんが一斉に。
物凄い迫力(≧∇≦)そして師匠カッッッコイイーーー!!あの、力の抜け具合、、、

演目は、清元【お祭り】
御簾ごしからも、お祭りで賑わう江戸っ子達の活気が伝わってきた。ああ 華やか。
いま、お稽古で教わっている江戸祭り囃子に出てくるフレーズも出てきて、より胸が踊る!
興奮していたからなのか、ほんまあっという間に感じた。
ポーッとしている私のところへ師匠が来て一言。


「サ、ライブ行ってらっしゃい。」



言葉にならない、湧き上がってくるこの気持ち。
国立劇場を出た途端、思わず駆け出しました。
ニヤニヤしながら走る私は、さぞ気持ち悪かったでしょう。

楽しいー!!
邦楽、まじ楽しいぜー!!!
テンション右肩上がりの、春のはじまり。

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デロデロおでん
ありがとうございました(*^^*)


★KINAKO★


by kinako6969 | 2016-02-19 21:14