邦楽キナコ録6【 打てど響かず 】
仙波会邦楽お稽古では、私は太鼓で江戸祭囃子を習っているんですが、
長唄の方達が小鼓を叩いてる様は、そりゃもうウットリため息モンでして、引き込まれる、、、独特のカッコよさ。
憧れちゃうよ、ザ・鼓。
そんなある日の休憩中。
キナコ「小鼓、カッコいいなぁ、、、叩いてみたいなぁ、、、」
仙波師匠「じゃあ、叩いてみる?」
えっ!
まじ!!
ぃやったあああー!!!
そんなわけで、初めて小鼓を触らせてもらいました(≧∇≦)キャアアアア
しかも、安土桃山時代から代々伝わってきたという師匠の小鼓を!! シビレるネ。
組み立てるところをじっくり見せていただき
なんだか剣道やってた頃を思い出します。
紐をギュッと締めると気持ちも引き締まるというか(*^^*)
そして!ついに!!
キナコ、初小鼓の瞬間!!!
握り方、とてもとても難しい!
そして予想より、ずっと重い!!!!
構えて数分で腕肩がプルプルプルプルしてくる。
これを数十分、眉一つ動かさず涼しい顔して叩いてらっしゃる邦楽の皆様、、、
やっぱり凄いです。まさに「粋」です。
内心
(意外とすんなり「ぽぉん!」って鳴らせるんじゃないだろうか、だってここ半年食い入るように見てきて、イメージはあるもん!!そんで、おおっ キナコは鼓のセンスがあるな!なんて師匠に言われちゃったりしたらどうしよう!)
なんて思ってました。
うん。
ワタシバカヨネ〜 オバカサンヨネ〜
ビックリするくらい
むしろこんな音も出るのっていうくらい
カスッ とした音が出ました。
師匠爆笑。
「ハッハッハ!! 簡単には鳴らないだろう?」って。 ギクッ。
私の心の声、師匠にはハッキリ聞こえてるんじゃないだろうかといつも思う。
それから、師匠や兄姉弟子の皆さんに、手取り足取りで教えていただきましたが
鳴らせないーーー!!!!!
全然ぽんって鳴らせないーー!!!!!
「打てど響かず」とはこの事かっ!
右手で打つ瞬間に
左手で握ってる紐を、瞬時に締めたり緩めたり
右手もなんだか指の当て方が、アアアアアア
頭がプシューッ てなりました。
これ、なんとなくとか、イメージでとかでは
絶対出来ない!!!!!!!
しかも、ええ音が出るのは、ただの一箇所で、
自分からは打面が見えない状況で
ピンポイントでその位置にヒットさせるのは、ああもう、至難の技なんですね。。。
SLAM DUNKで、目を負傷した流川楓が、目をつぶって見事シュートを決めた時の台詞
「体が覚えてら」
「何万回も打ってきたシュートだ」
を、ふと思い出しました。
言わずもがな
何万回も打ってこられたんでしょう。
だからあんなに、胸に響く。。。。
和楽器に限らず、楽器はすべて
いや、楽器に限らず、万物すべて
真髄にたどり着き、その道を極めるのは
長く険しい(でも愉しい) 道なんだよね。
最後おまけに、
仙波流だけの技「た、ち、ぷ、ぺ、ぽ」を
師匠が披露して下さいました。
グウの音も出ませんよ、カッコよすぎやわ。
なんせ私って、、、
ほんま浅はかで軽はずみで、ついでに欲張りで
それはきっと師匠には全部見抜かれてて、、、
うわあ まじでハズカティー (>人<;)
よく師匠は私なんかに小鼓を叩かせてくれたなあ、、、と思いました。
でも叩かせてもらったからこそ、気付けたというか。
元来、気が多い私は
邦楽の世界は目新しい感動ばかりで、あれもこれもに興奮してしまいますが
そもそも江戸祭囃子の太鼓も
まだまだまだまだマトモに叩けてないわけで
(なんといっても、テレツクを掴めてないので、そっから前に進まない←イマココ)
いろいろ目移りせんと、まずは目の前のことを
一途に、一所懸命やりなさいよ、と。
口で言うよりそこはやはり
音楽を通して、教えて下さったんだなあ。
って。じ〜ん。感謝。。。
考えすぎですか? 師匠(笑)
た・ち・ぷ・ぺ・ぽ〜ん♫
★KINAKO★
た・ち・ぷ・ぺ・ぽ ♫
by kinako6969 | 2016-04-08 04:14